
思ったことをすぐ口に出し、人間関係が悪化

横山さんが症状に気づいたのは、高校中退後に働き始めてからだった。
農業高校に通っていたが、福島で原発事故が起きたことが原因で農業の勉強を続けられなくなり、クラスメートたちと一緒に学校を中退した。その後は高校在籍時からアルバイトをしていたコンビニで本格的に働き始めた。
そこで事件は起こった。
「パートの女性に仕事を指示された際、つい『うるせぇババア! 言われなくてもわかってんだよ!』と、心の声を口にしてしまったんです。それも1度ではなく険悪なムードになり、反省して謝って和解をするということが何度かありました」(横山さん)
悪意を持って暴言を吐くわけではなく、ナチュラルにあおってしまう。なぜ、相手の気持ちを考えられずに思ったことをすぐ口に出してしまうのか。悩んだ横山さんは親に相談する。すると、幼い頃に親が異変に気づき病院を受診し、ADHDの診断が下りていたことを知った。ADHDであることを何も知らされていなかった横山さん。18歳にして初めて、自分の生きづらさの原因がわかった。
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