28歳、顔出しで発達障害語るブロガーの真実 「命のほうが大事なので会社を辞めました」

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サトエリこと佐藤絵梨さん(筆者撮影)
独特なこだわりを持っていたりコミュニケーションに問題があったりするASD(自閉症スペクトラム障害/アスペルガー症候群)、多動で落ち着きのないADHD(注意欠陥・多動性障害)、知的な遅れがないのに読み書きや計算が困難なLD(学習障害)、これらを発達障害と呼ぶ。
今までは単なる「ちょっと変わった人」と思われてきた発達障害だが、脳の病気であることが少しずつ認知され始めた。子どもの頃に親が気づいて病院を受診させるケースもあるが、最近では大人になって発達障害であることに気づく人も多い。
そんな発達障害により生きづらさを抱えている人のリアルに迫る本連載。第2回はASDと軽度のADHDである都内在住の女性、佐藤絵梨・通称「サトエリ」さん(28歳・会社員)。サトエリさんは自身のブログ「私がメディアになる」に顔出しで自身の発達障害について綴っている。目標は発達障害のブロガーとして一点突破することというサトエリさんに話を聞いた。

時間の逆算が苦手で毎日遅刻していた大学時代

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サトエリさんは子どもの頃から何かに疑問を持つことが多かった。4歳の頃は「なぜお父さんとお母さんはケンカするの?」と両親に聞いてはうまく答えてもらえず、小学6年時には地球温暖化などの環境問題に興味を持って両親に質問するも、やはり答えてもらえず、もやもやしていたという。

ライターの筆者からすると、何事も疑問を抱く性格はメディア業界向きなのではないかと思ったのだが、「親や教師からはめんどくさい子と思われていたのでは」とサトエリさんは言う。

ほかの子よりも少し好奇心が強いだけで、ごく普通の幼少期を送っていたように思えるサトエリさんだが、「今思うと小さい頃から他の子より片付けるのが遅かった」と語る。そして、本格的に発達障害の症状で困るようになったのは大学に入ってからだった。

「とにかく遅刻癖がひどくて。中学生くらいまでは親が時間を管理していたので遅刻することはなかったのですが、大学に入ったら毎日遅刻するんです。でも、寝坊して遅刻しているわけじゃなくて、時間を見積もって何時に家を出ればいいかという逆算がすごく苦手なんです。当時はそれが苦手だということもわかっていなくて、時間という概念もなかったんだと思います」(サトエリさん)

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