「約2000人が集う盗撮共有チャットに潜入したら絶望した…」“校内鳥”で金稼ぐ盗撮犯に“億売上げるアプリ”も、日本では野放しの実態とは?

私はこれまで、盗撮や交際相手などによるリベンジポルノなど、本人の同意のない性的画像の撮影や拡散の実態を取材してきた。
今回の事件が大きく報じられたことで、学校内での盗撮の実態が表面化しつつある。しかしあくまで氷山の一角にすぎない。学校は「盗撮の温床」と言える状況にある。
さらに性的画像の被害は、加害者が逮捕され処罰を受けたとしても終わらない。一度でも共有された画像は、オンライン上で拡散を続け、さまざまな被害を引き起こすからだ。日本にはそうした被害への対応策もほとんどないのが実情だ。
SNSでは隠語で売買…校内での盗撮は「校内鳥」
性的な写真や映像を、本人の同意なく撮影、閲覧、拡散、売買することを「デジタル性暴力」という。
盗撮やリベンジポルノのほか、ハッキングによるデータ流出や顔写真と裸の体を合成する性的ディープフェイク、性的画像をもとに相手を恐喝して金を取るセクストーションなど、さまざまな被害が起きている。
現役の教職員が盗撮の加害者として逮捕される例も決して珍しくない。
文部科学省の調査によれば、2023年度に児童や生徒に対する性暴力で懲戒処分を受けた公立校の教職員は157人。そのうち児童ポルノ禁止法違反などの行為は17人、痴漢や盗撮などは32人だった。全国紙の報道を確認すると、毎月数人の教員が盗撮容疑で逮捕されている。
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