「約2000人が集う盗撮共有チャットに潜入したら絶望した…」“校内鳥”で金稼ぐ盗撮犯に“億売上げるアプリ”も、日本では野放しの実態とは?
盗撮行為自体の検挙件数も急増している。
2023年、これまで地方自治体の迷惑防止条例などで定めていた盗撮を、「撮影罪」として取り締まる刑法改正が行われた。この年の検挙件数は、7000件近くにのぼる。「TBS NEWS DIG」の報道によると、2024年度は8323件で過去最高を更新した。そのうち、8割がスマホを使った盗撮だった。
こうした件数の増加は、私が取材で目にしている加害の多さの体感とも一致する。だが、被害者自身が盗撮されていることに気がつくのは難しい。また、加害者は匿名のSNSアカウントを何度も作り変えたり、秘匿性の高い通信アプリを使ったりして、検挙を逃れる工作をしている。実際には検挙件数の数倍規模の被害が起きているはずだ。
学校はその中でも、深刻な盗撮の温床のひとつとなっている。
被害に遭うのは女子児童や女子生徒だ。しかし加害者は教員に限らない。同級生からも狙われている。
例えば、Xには学校の同級生を盗撮したと報告するアカウントが多数ある。彼らは校内での盗撮を、隠語を使って「校内鳥」、女子のスカートを下から盗撮することを「逆さ鳥」などと表現し、画像の売買をほのめかしている。
「今日隣の席の子が撮れました」
「夏休み前ラスト鳥」
「結構しっかり撮れてるので、気になったら連絡ください」

2000人近く参加の画像共有グループ&「オフ会」も
別の盗撮加害者らが集まるチャットグループにも、同級生を盗撮したというコメントと共に、教室内や校内の階段と思われる場所でスカートの中を撮影した画像や映像が頻繁に投稿されている。このグループには、2000人近いユーザーが参加している。
Xでつながった性的画像売買の加害者たちが実際に集まり、「オフ会」を開催していた例もあった。
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