「カスハラ」効果期待できない対策に追われる内情 「お客様は神様」という考え方を改めることが第一歩

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(写真:tokomaru7/PIXTA)

カスタマーハラスメント(カスハラ)が深刻化していることを受けて、東京都が昨年10月に全国初のカスハラ防止条例を制定するなど、全国各地で対応する動きが始まっています。カスハラに直面する企業は、現状をどう認識し、どう対応しようとしているのでしょうか。

世間はちょっと騒ぎすぎている?

今回、従業員50人以上の中堅・大企業74社にアンケート・ヒアリング調査を行いました。カスハラはBtoB企業でも役所でも起こりますが、被害が多数報告されている小売・飲食・サービスなどBtoC企業に調査対象を限定しています。まず、自社でのカスハラ被害の有無と問題意識について尋ねました。

① 被害を確認しており、大きな問題である 18社

② 被害を確認しているが、大きな問題ではない 21社

③ 被害はない 25社

④ わからない・その他 10社

後ほど①について詳しく見ていくとして、②③④と回答した中から、特徴的なコメントを紹介しましょう。

「先日、アルバイトからカスハラ被害の報告を受けましたが、確かめたところオーダーの取り間違いについてお客様からひと言『おい、間違えんなよ!』と言われただけでした。世間では、土下座を強要されたとか凄いことが起きているようですが、やや騒ぎすぎている印象です」(飲食店)

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