なぜ一橋大生はダンス・歌"未経験"で選ばれたのか? timelesz・篠塚大輝が示した「考えて動ける力」の凄さ

「大学は……一橋大学です」
ある日のことである。オーディション番組を見ていたら、そんな言葉が聞こえてきて、思わず筆者は耳を疑った。
アイドルのオーディション番組で、有名国立大学生を見かけたのは初めてだ。未経験だと言った彼は、アイドルとは縁遠そうな“普通の大学生”に見えた。しかし、その大学生はどんどんアイドルらしくなっていった。ついに、1万8922人の応募者からtimeleszの新メンバーに選ばれた。23歳、メンバー最年少の篠塚大輝だ。
ダンスも歌も未経験。異色の経歴を持ちながら、オーディションで篠塚大輝が勝ち抜いた理由とは何か? その姿から見えるのは、「考えて動ける力」だった──。本記事では、ビジネス現場にも通じるその要素を紐解いていく。
タイプロオーディションは「中途採用」だった?
2024年のある夜11時、篠塚は友人宅で生まれて初めて自撮りの撮り方を教わりながら、「タイプロ」の応募書類を作成していた。大阪出身で、大阪の難関私立中高一貫校を経て、一橋大学経済学部に在学中。応募書類を送ったのは「締め切り3分前」。ギリギリまで悩んだ末の応募が、運命を大きく変えることになる。
活動歴12年のグループへの加入は、究極の「中途入社」の形とも言える。しかもダンスも歌も全くの未経験。なぜ篠塚は選ばれたのか? それは、本オーディションが「本質的な地頭力」を問うものだったからだろう。
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