なぜ一橋大生はダンス・歌"未経験"で選ばれたのか? timelesz・篠塚大輝が示した「考えて動ける力」の凄さ

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人間、何でもできる人はいない。ときには苦手なことに挑戦する必要もあるが、そこで弱さを素直に見せられるかは、資質に大きく左右される。篠塚の振る舞いは、そんなことを教えてくれる。

③「他者視点」で動ける感性

最終審査でのパフォーマンス姿には、心底驚いた。2000人の観客の前での初パフォーマンスで、しかも最終審査も兼ねている。この、どう考えても緊張するはずの大舞台において、笑顔でパフォーマンスし、サビでカメラに向かってピースをするアドリブも披露したのだ。

オーディション過程で、SNSでは未経験で一人残った篠塚に対する心ない言葉も見られた。しかし、篠塚は一貫して、応援する人たちへの感謝を伝えた。それが最終審査の場面でも出ていた。

目の前の人をしっかり見据えながら、緊張の場面でも「楽しむ」ことを忘れない。この姿勢が、周囲を巻き込む力となっている。

笑顔のメンバー
オーディションが終わってから半年、早くもアリーナツアーを完走。写真中央が篠塚(写真:timelesz公式Xより)

 加入後の活躍に見る“考えて動ける力”

加入からわずか半年で、篠塚は多方面での活躍を見せている。クイズ番組『くりぃむクイズ ミラクル9』『Qさま!!』『今夜はナゾトレ』への出演、雑誌『美ST』の単独表紙、恋愛バラエティ『真夜中の社内恋愛』での演技挑戦など、活動は多岐にわたる。

筆者が特に篠塚らしいと感じるのは、ほぼ毎日欠かさずに会員向けブログ「篠塚の学習記録」の更新をしている点だ。これまでも、基礎にコツコツ取り組んでいたであろうことがうかがえる。

8月の『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』出演でも、篠塚の「考えて動ける力」が感じられた。そもそも、『ドッキリGP』は先輩メンバーである菊池がお茶の間に存在を知らしめ、人気を高めるきっかけとなった番組でもある。

番組が篠塚に用意したのは、ターゲットを水に落とす定番のドッキリ企画。しかし、仕掛けが作動しても、うまくぶつからず水に落ちなかった。企画が成立しなかったことを瞬時に察知した篠塚。「ごめんなさい、俺体幹強いんですよ……」と語り、迷うことなく自ら水に飛び込んだ。

しかしこの配慮が裏目に出て、スタッフが用意していた追加ドッキリまで不発に終わってしまう。「すみません。印象の悪いタレントみたいになってる」と笑わせた。スタジオで見守っていた菊池は、後輩の様子に苦笑い。しかし、「しのは悪くないよ。中川さん(番組ディレクター)が出てくるのが遅かっただけ」と若槻千夏が強めにフォロー。篠塚の愛され力が見えた。

SNSでは「フィジカル強くてドッキリが効かない篠塚大輝」「バラエティ慣れしてるひとが狙ってもできないであろう良さがある」と話題に。視聴者からは「なんとか落とそうとするドッキリGPスタッフVSなかなか落ちない篠塚大輝のシリーズ化」を求める声も見えた。ついつい、応援したくなる人柄だ。

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