著名人のなりすまし広告を信じ、送金してしまう被害者が急増している。
有能な詐欺師ほど時代の空気に敏感で、流れに寄り添いながら「素人」たちから金をかすめ取ろうとする。
1980年代末のバブル経済の頃は原野商法など不動産関連の詐欺が横行。ここ20年ほどはオレオレ詐欺など、高齢者を狙った特殊詐欺が花盛りとなっていた。そして昨今、投資熱の高まりと軌を一にして、SNSを活用した「投資詐欺」が急増している。
最近はやりの投資詐欺に引っかかったタクシー運転手のO氏(60代)は語る。
「私はFacebookを頻繁に利用しているのですが、ある日、私の投稿に見ず知らずの台湾人女性からコメントが来たんです。『今度日本旅行を計画しているので、いろいろ教えてくれませんか』みたいな内容でした」
勧められるままにアプリをダウンロード
アイコンの写真は東洋系の美女。彼女のアカウントに飛んでみると、料理の画像などが多数投稿されていた。O氏は「独り身の寂しさやスケベ心もあって、ついついダイレクトメッセージ(DM)で返信してしまいました」と語る。
最初の数日間は、日本の観光名所や、おいしいレストランの情報など、当たり障りのない話に終始していた。ところがやり取りを始めて1週間が経った頃、突然、投資の話を振られたという。
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