世界の株式投資で、アクティブファンドに復活の兆しが見えてきた。
プロの運用者が運用するアクティブファンドが、インデックスファンドに、人気・運用成績ともに圧倒されている。しかし直近の運用成績だけでインデックスファンドに資金が集まる風潮には疑問がある。
運用実績の長いものが多い米国の投信で、過去15年間の平均リターンを比較すると、確かに世界株を対象にしたアクティブファンドのリターンはインデックスファンドに負けている。しかし米国株を除けば、逆にアクティブファンドのほうが勝っているのだ。
なぜ米国株ではアクティブファンドが苦戦してきたのか。その理由は、株式市場の主役たちが長期にわたって変わらず、しかもそうした銘柄の株価上昇が株式市場全体を左右する環境だったからだ。
米国ではこの10〜15年間、「GAFAM」と称される巨大IT企業5社が株式市場を牽引してきた。過去10年余りで米国の株式市場(S&P500)は約5倍に上昇しているが、同期間にGAFAMの株価は10〜20倍にもなっている。
そうした環境下では、どうしてもアクティブファンドは苦しい。インデックスファンド以上の比率でそうした銘柄を保有し続けなければ勝つことが難しいからだ。しかし、株価の割安度を重視するアクティブファンドの運用者にとって、そうした選択肢は取りづらい。そのため、アクティブファンド全体では運用成績が劣ってしまうのは必然だったのだ。
復活する3つの理由
だが、今後は3つの理由で米国株でもアクティブファンドが活躍できる条件が整うと考える。
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