
脱エンジンという高い理想を掲げた三部社長。環境の急変に軌道修正を強いられた(撮影:尾形文繁)
2040年に世界で売る新車をすべてEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)にする「脱エンジン」を掲げていたホンダ。しかし、ここ数年で市場環境は激変。当初もくろんでいた、EVを通じた‟第2の創業”にも黄色信号が灯る。本特集では、もがく業界の異端児の全体像を追う。
「凍結」「延期」「延命」「継続」「開発中止」。
東洋経済が入手したホンダの内部資料には、およそ10年間の新型車の投入計画が、モデルごと地域ごとに詳細に記されている。こうした計画は状況に合わせて調整されるのが常だ。
2025年5月に改訂された資料では、多くのモデル、地域で従来計画から大幅に修正されており、冒頭のような表現が頻繁に登場することが見て取れる。
ホンダは近年、毎年5月に「ビジネスアップデート(BU)」と称する説明会を開催。報道陣や投資家らに4輪事業の電動化を中心とした戦略を説明してきた。
今年のBUではEV(電気自動車)をめぐる世界的な事業環境の変化を踏まえ「電動化戦略の軌道修正」を表明した。具体的にはEVの販売目標を引き下げる一方、HV(ハイブリッド車)を再強化するといった内容だ。
もちろん、対外的に示されたのはあくまでも大枠でしかない。修正を個別に落とし込んだものが前述の内部資料だ。さらに過去資料からの推移をたどることで、ホンダの計画修正の全容がわかる。
相次ぐガソリン車延命の動き
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