
ホンダの三部敏宏社長の経営スタイルは果敢かつスピーディーな判断が特徴だ。「今までのホンダ社長にはない時間軸を持っている」(ホンダ中堅社員)。
その大胆さは、2040年までにガソリン車を廃止する「脱エンジン」宣言を掲げた21年4月の社長就任会見から注目を集めてきた。
米ゼネラル・モーターズとのEV(電気自動車)協業、ソニーグループとのEV合弁会社設立、日産自動車との提携、フォーミュラ1(F1)への5回目の参戦決定。いずれも三部氏が強いリーダーシップで推進した案件だ。
本流のエリートコースを歩む
1987年に入社。エンジニアとして独立研究開発子会社の本田技術研究所でパワートレインの環境技術研究などで実績を残した。
本人が自らの成功体験の1つとして周囲に語るのが、90年代に携わった「SULEV」という、米カリフォルニア州の排ガス規制をクリアするための新型エンジン車の開発。三部氏はプロジェクトメンバーとして、世界で初めて同規制の認可を取得するのに貢献した。
代々、エンジニアが社長に就くホンダにあって、本田技術研究所社長を務めるなど本流のエリートコースを歩み、周囲の期待を背負って社長となった。
記事全文を読むには有料会員登録が必要です。
(残り 2183文字 です)
【9/30(火)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
無料会員登録はこちら
ログインはこちら