【ホンダに激震】副社長が不適切事案で辞任、今後の電動化や提携戦略に影響も

4月7日19時に1枚のリリースが開示されると、東京都港区南青山にあるホンダ本社に激震が走った。
「代表執行役の異動(辞任)に関するお知らせ」と題するリリースの冒頭では「当社は、取締役 代表執行役副社長 青山 真二から辞任届が提出され、これを受理しました」と説明。「異動(辞任)の理由」には、青山氏が業務時間外における懇親会の場で不適切行為を行ったとの訴えを受けていることが発覚したと記されていた。
当該事案は警察から告訴状を受理されていることをホンダが通告され発覚した。監査委員会主導で調査や処分案の策定を進めた結果、取締役会での処分を決定する予定だったが、同日に青山氏が辞任届を提出した。
ホンダは「被害者のプライバシーを守るため詳細は差し控える」として事案の内容については明らかにしていない。青山氏は事実関係について認めており、「反省している」と述べているという。
電動化や提携戦略を担ってきたナンバー2
「この大変な時に、まさかこのようなことが起こるとは……」とホンダの中堅社員は言葉を詰まらせる。
1986年に入社した青山氏は二輪事業本部長など二輪事業を中心にキャリアを歩んできた。近年は四輪事業の本丸である北米統括会社やアメリカ子会社のトップ、四輪事業本部長などを歴任。2023年4月には副社長に就任し、三部敏宏社長に次ぐナンバー2としてホンダの電動化や提携戦略の策定に携わるなど経営の中枢を担ってきた。
ホンダのもう1人の副社長である貝原典也氏が人事などの管理部門や品質、購買を中心に所管していたのに対し、青山氏は営業や地域戦略、財務など経営でも肝となる領域を所管。日産自動車との経営統合に関わる協議にも中心メンバーとして関わっていた。
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