
イタリアはボローニャに本拠を置くスーパーカーブランド、ランボルギーニの業績は極めて好調だ。
昨年は1万687台の納車(年間)という史上最高値を達成。今年の第1クオーターも、前年比約30%増となる売上高を記録し、その勢いはとどまるところを知らない。
ただし、そのラインナップは極めてシンプルだ。

V12フラッグシップの「レヴエルト」とV8エンジンを搭載する「テメラリオ」という2つのスーパースポーツ、そしてSUVの「ウルス」という3モデルのみで、そのすべてをPHEV(プラグインハイブリッド)化している。
ランボルギーニはフォルクスワーゲン・ファミリーの一員であることから、そのリソースの多くを共有できるというメリットも享受している。
今は絶好調も紆余曲折の歴史あり
そんな絶好調のランボルギーニであるが、現在に至る道のりは決して平坦なものではなかった。幾度もの経営危機に見舞われ、オーナーが移り変わった複雑な歴史を持つ。
しかし、その中でも、創業当初より、エクスクルーシブな高級レンジモデルを作り続けるという基本姿勢を崩すことがなく、それが現在の強力なブランドパワーを作り上げる原動力になっているのだ。
自動車メーカーとしてのランボルギーニの創業は、1963年。2025年で創業62年だから、100年を超える歴史を持つ自動車メーカーが多数ある中では、若いブランドである。

1960年前後のイタリアにおける経済活動は極めて活発であり、“奇跡の経済”とも呼ばれた。
そんな中で、いくつものイタリア産スポーツカーブランドがその経済的なバックボーンの元に誕生。ランボルギーニも、そのひとつである。
そして、ランボルギーニが、その中で生き残った唯一の自動車メーカーでもあることを覚えておいていただきたい。
この手のスーパーカーカテゴリーにおいて、そのブランドが長い歴史を持つことには、大きな意味がある。
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