「主婦なのに総菜を出すな」モラハラ気味の再婚夫に"涙で対抗"──48歳女性がつかんだ「晩婚ライフ」の現実と"工夫"

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やや古風な価値観があることを自覚している真理子さん。パートナーとの向き合い方は経験によって進化した(イラスト:堀江篤史)

福岡城の外濠を利用して作られたという大濠公園内にあるカフェに来ている。散歩やスワンボートを楽しむ人たちの姿はちらほら見られるが、人が多すぎず快適だ。観光客ではなく福岡市民に親しまれているエリアなのだろう。

この場所を指定してくれたのは、東京では地方公務員として長く働いてきた加藤真理子さん(仮名、48歳)。同じく福岡出身の則之さん(仮名、46歳)と2年前に再婚し、現在は市内のマンションに住みながらアルバイトをしている。

則之さんは福岡県内でも公務員として働き続けているらしい。公務員同士の2人が結婚したきっかけも「福岡に一緒に帰れる」ことだった。福岡はそれだけ魅力的な地元なのかもしれない。

気遣いと我慢を続けた、元夫との結婚生活

「大学は関西でしたが、就職で東京に出ました。就職氷河期だったのでブラック企業として知られていた不動産会社に入ることに。でも、主に本社勤務だった私はかわいい女の子たちに囲まれてサークルみたいな雰囲気で楽しく働けました」

そのうちに2歳年下の同僚である明さん(仮名)と親しくなった真理子さん。4年付き合い、29歳になったときに焦りもあって結婚したと振り返る。

「もちろん、彼のことは好きでした。一生懸命に働いているし、空気感や匂いなどが生理的に私に合っていたんです。同じ職場で働き方もわかるので、結婚しても労り合えるとも思いました」

自他ともに認める気遣い上手の真理子さんはやや古風というか男尊女卑的な価値観があることも自覚している。同じ会社の人と結婚したら自分が辞めるのが当然だし、夫を常に立てるように心がけていたらしい。

「相手の喜ぶ顔が見たくていろいろ気を遣い、それをわかってくれないと不満をため込んでしまうという悪い癖もあります。そもそも相手はそんな気遣いを求めていないこともあると今では理解していますが、若い頃はこの癖で失敗を重ねました」

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