「朝だけ断食」「週末だけ断食」効果の本当のところ…気をつけるべき点は何か
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間欠的ファスティングの最新の知見を紹介します(写真:buritora/PIXTA)
ファスティング(断食)が世に知れ渡ってから久しいですね。もともとファスティングは古代から存在する伝統的な行為ですが、2010年代に入ってから「健康法」として注目を浴び、そこまで厳密でないファスティング法が流行してきました。「朝だけ断食」や「週末だけ断食」など、周りでも、実践している人を見かけることが多くなったかと思います。
食事を摂る時間と摂らない時間(断食)を計画的に繰り返す食事パターンを、科学的には「間欠的ファスティング」と言います。間欠的ファスティングの健康効果は科学的にも重要なテーマで、多くの研究が行われてきています。
膨大な研究結果などから効果的な食事を科学的に分析した書籍『予防医療の医師が教える 最小の努力で最大の効果を得る食事学』を上梓したハーバード大学医学部講師の濱谷陸太氏に、間欠的ファスティングの最新の知見を紹介してもらいます。
間欠的ファスティングのメカニズム
間欠的ファスティングの方法としては、日内時間制限食「16:8」(1日のうち16時間断食し、8時間の時間枠内で食事を摂る)や、週周期の断食「5:2」(週のうち5日は通常の食事、2日は摂取カロリーを大幅に制限または断食する)や「4:3」(週のうち4日は通常の食事、3日は摂取カロリーを大幅に制限または断食する)といったものが有名です。
どの形式でも、そのポイントは、カロリー制限する「期間」を設定することで、カロリー制限への遵守率を高めることにあります。
ファスティングにより分子生物学的に多様な影響が細胞の分子レベルで起きることは、マウスなどを用いた実験レベルで示されています(※1)。
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