受験勉強は脳の持久戦。栄養が足りない子どもは受験に勝てない。では何を食べればいいか?

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中~高校生の女の子と母親
受験生の体に必要な栄養素を知り、勉強のパフォーマンスを維持していきましょう(写真:buritora/PIXTA)
「今日、朝ごはん抜いてないですか?」 
「寝不足? 真夜中に起きることが多くないですか?」 
言われた相手は目を丸くして「なんでわかるんですか?」と驚く。
小池雅美医師は相手の見た目から、体の状態を言い当ててしまう特技を持つ。 
その根拠となるのは無論、霊感の類ではなく、漢方・栄養療法のみならず、各種統合医療を通じて培ってきた豊富な経験にある。その人の顔貌、姿勢などから患者の栄養状態を言い当てる洞察力と血液データの読解力を駆使し、多くの患者を改善に導いてきた。
現在は外来の傍ら、全国で医師・医療従事者向けに栄養療法のセミナーを行い、業界でその名を知られる小池氏が、このたび初の著作「気分の9割は血糖値」を上梓。発売前からAmazon3部門で1位を独占するなど、大きな話題を呼んでいる。
「気分や集中力は血糖値の影響を強く受けています。だからこそ、血糖を安定させることは、ビジネスパーソンにとって『体調管理』を超えた戦略的スキルとなりえます。またそれを逆手にとれば、仕事術や人間関係の改善にも使うことができます」と小池氏。本稿では「受験に勝つ食事」について語る。

栄養が足りない子どもは受験に勝てない

気分の9割は血糖値
『気分の9割は血糖値』(東洋経済新報社)(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

受験シーズンが近づくと、子どもの生活は一気に「座りっぱなし」になる。勉強量は増えるが、運動量は減る。

そのとき、体の中では何が起きているのだろうか。

実は、受験期の体は“動かなくても”消耗している。長時間の勉強や緊張はストレスとなり、交感神経を刺激してアドレナリンやコルチゾールが分泌される。

ストレス反応で代謝が亢進し、ビタミンB群やマグネシウムなどの補酵素の需要が増える。体内ではビタミンB群やマグネシウムがどんどん使われてしまい、代謝の効率が悪くなる。

つまり受験生は「動かないのに、栄養素を使い切っている」状態なのだ。

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