太っていないのに「血糖値が高め」と指摘された人が知らずにやっている"盲点"――隠れ糖尿病「3つの要因」と対策法《専門医を取材》

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糖尿病
無理なダイエットをして体重とともに筋肉量も落ちてしまっているようなケースも糖尿病を発症する要因となります(写真:metamorworks/PIXTA)
糖尿病にとって肥満は大きな要因の1つだ。しかし、太ってもいないのに健診で血糖値が高いと指摘されたり、糖尿病を発症したりする人もいる。特に日本人の場合、その傾向が高いといわれている。
なぜ“太っていないのに糖尿病になる”のか、どのような人に注意が必要なのか。糖尿病専門医の矢野宏行医師に聞いた。
※この記事では糖尿病患者の9割以上を占める2型糖尿病について説明します。

20~30代で糖尿病を発症

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足したり、効かなくなったりして、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気だ。

インスリンは血液中のブドウ糖を筋肉などに取り込む役割があるため、食後に血糖値が上がりすぎないよう作用する。

しかし、肥満の人が多く蓄えている内臓脂肪の脂肪細胞からは、インスリンの働きが悪くなる炎症物質が分泌されるため、食事によってブドウ糖が血液中に入っても、筋肉などに取り込まれない。その結果、血糖値が高くなる。

ところが、日本では肥満の基準をBMI※25以上としているが、矢野医師は「糖尿病の患者さんは、実際には標準体重の人が多い」と話す。

※BMI(Body Mass Index)=体重(kg)÷身長(m)の二乗

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