ひとりで暮らす人の家から、人生を深掘りする連載「だから、ひとり暮らし」。 30代の若い世代のなかにも積極的に“ひとり”を選択する人が増えている。
小野笑(おの・えみい)さんも、そんな生き方を体現するひとりだ。35歳で中古マンションを購入し、リノベーションを経て、 “好き”を詰め込んだ空間をつくった。彼女にとってそれは、他人の価値観から自由になり、自分の世界を“住まい”というかたちで表現することでもある。
ディズニーやハリー・ポッターの雰囲気に
横須賀市の築50年超えのビンテージマンション。昭和を感じさせる共用部分だが、玄関ドアを開けると、そこには異世界があった。
ゴールドをアクセントにしたライトがやわらかく灯り、深いグリーンの壁が森のような安らぎを感じさせる。ショーウィンドーのように演出されたエントランスを入り、ベッドやバスルームを配置した廊下を通り抜け、リビングへ足を踏み入れる。
そこにはマントルピース(壁付けの暖炉)を模した造作のテレビ台の前で、飼い猫のダイナが丸くなっていた。
「子どもの頃からディズニーや『ハリー・ポッター』などの、ファンタジーの世界が好きなんです。その世界観を大人っぽく磨き上げて、ブリティッシュ・ファンタジーなテイストとして、部屋に反映しました」(小野笑さん 以下、発言はすべて本人)



















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