日々の食事はヘルシーで簡単なメニューですませることが多い一方で、休日にはオーブンを使ってお菓子を焼いたり、手芸に没頭したりすることでリフレッシュしている。
「手仕事が好きなんです。副業で手作りのアクセサリーをオンライン販売したりもしてみたい。そしていつかは、自分の雑貨と焼き菓子のお店を持つのも素敵だなって、夢みています。人付き合いが好きなほうではないけれど、誰かが私の“好き”に共感してくれるのはうれしいですね」
かつて他人の目を気にしていた彼女が、自分の世界を発信することに喜びを感じるようになった。暮らしのなかで“好き”を堂々と語れるようになったいま、小野さんの表情は穏やかだ。
「ずっと心の中にあって、自分をはげましてくれていたファンタジックな世界観。それが今は『自分がそのファンタジーの住人になった』って思うんです。
服の傾向も変わり、余計なものを買わないようにもなりました。ここで年齢を重ねて暮らしている自分が想像できるようになって、生き方が定まったのだと思います」
“嫌いなもの”は、人の自由を奪う言葉
そんな“好き”に囲まれた生活をしている彼女に、“嫌いなもの”を聞いてみると、少しだけ間をおいてこう答えてくれた。
「結婚するのが当たり前っていう、考え方が苦手です。もちろん結婚してる人を否定するわけではありませんが、そこに“こうすべき”っていう圧を感じると、違和感がありますね」
20代の後半から30代、特に女性はいろんな“べき”に追い立てられる。キャリアを築くべき、結婚するべき、子どもを持つべきーーそんなプレッシャーが根強い。


















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