空前の「ブーニン現象」、ショパンコンクール優勝後の熱狂を本人はどう受け止めていたのか/スタニスラフ・ブーニン氏インタビュー(後編)
ソリストとして「雇われる」ようになった
――ショパンコンクール優勝後、本格的な演奏活動を開始されました。
コンクール後はさまざまなコンサートに出演しましたが、言ってみればそれは、「雇われる」ようになったということです。私は多くの聴衆の前でピアノを弾くソリストとして雇われるようになった。労働力としてみなされるようになったわけです。
ピアノを弾くことは今も変わらず私の職業なので、当時から今に至るまで同じように、「演奏=仕事」ではある。ですが、コンクール前の私には、大きなホールで大勢の聴衆の前で演奏する機会はなかったんです。
もちろんコンクール前から私のことを知っていた人たち、私の音楽を聴いてくれていた人たちも、小さい輪の中にはいた。けれども私には、「大ホールで大聴衆の前で演奏する」という扉は開かれていなかった。ショパンコンクール優勝によって、その扉が開いた。




















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