骨折や転倒がきっかけで介護が必要になる人続出! 怖い「ドミノ骨折」を防ぐには? 《骨を強くする「筋骨体操」のススメ》

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転んだ高齢女性
一度の転倒がきっかけで寝たきりになってしまう人も…(写真:Ushico / PIXTA)
50代を過ぎると「何もないところでつまずく」「突然よろけてヒヤリとする」「手すりがないと階段の上り下りが不安」……。そんなことが増えてきたら、もしかして足腰の衰えのサインかもしれません。
筋肉は、特別に意識して運動や食事をしないかぎり、通常は年齢を重ねるにしたがって減少していきます。骨についても同じ。骨密度が低下して骨が弱くなり、関節の柔軟性や可動域も減少していきます。そんな筋肉と骨がともに衰えることにより、バランスを保つことが難しくなって、つまずいたり転んだりすることが多くなってくるのです。
本記事では、25年以上にわたり、数えきれないほどの「よくつまずく」「よろけやすい」患者さんと会ってきた、という往診専門の整形外科医・古賀昭義さんの著書『「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK』より一部を抜粋し、骨折や転倒がいかにリスクかを考えつつ、骨折や転倒予防につながる筋骨体操の方法もご紹介します。
【→前の記事】最近よくつまずく、よろける…。足腰に不安を覚えた人が鍛えた方がいいのは"手の力"という意外《骨を強くする鍵は"握力"にあった》

歩けなくなると寝たきりになる可能性高まる

国民生活基礎調査の「要支援・要介護になった原因」(2022年)のうち、介護が必要となった要介護の主な原因を詳しく見ると、第1位は「認知症」が23.6%で最も多く、次いで第2位は「脳血管疾患(脳卒中)」が19.0%、第3位「骨折・転倒」13.0%となっています。

さらに、要支援の主な原因では、第1位が「関節疾患」の19.3%、第2位「高齢による衰弱」17.4%、第3位「骨折・転倒」16.1%です。

これらをまとめた下のグラフでは、第1位は「認知症」の16.6%、第2位が「脳血管疾患」の16.1%です。第3位の「骨折・転倒」13.9%と第5位の「関節疾患」10.2%を合わせると24.1%になり、1位の認知症よりも高くなります。

つまり骨や関節のトラブルから支援や介護が必要となるケースが全体の4分の1近くを占めることがわかります。

【この記事の画像】10秒スクワットのやり方など(7枚)
要支援・要介護になった原因
(画像:「よくつまずく」「よろけやすい」人のお助けBOOK)
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