「眠らない街」と言われる日本最大の歓楽街、新宿区・歌舞伎町。飲食店や居酒屋をはじめ、ホストクラブやキャバクラ、風俗店もあり、昼夜を問わず、多くの人でにぎわっている。
歓楽街はさまざまなエンターテインメントを私たちに提供してくれるが、そこからは必ずやごみが排出される。しっかりと分別され、決められた場所・時間に排出されていれば、特に大きな問題は生じない。しかし、ルールを守らずに排出していると、取り残されたり、未収集のまま放置されたりする。
そのごみの中には、飲食店から排出される食べ残しなどの厨芥があり、それを狙ってネズミが群がってくる。すると、厨芥が付近に散乱し、異臭が漂うようになり、極めて不衛生で不快な状況になる。
また、放置されたごみが、ごみを呼ぶ。ごみがあれば、そこに排出する業者が出たり、持ち込まれたり、さらに通行人がごみをポイ捨てし、不法投棄のスポットとなり、あっという間にごみ山が出現。瞬く間に不衛生な地帯へと化してしまう。
このような最悪の状況に陥らないよう、歌舞伎町の衛生管理に携わる人たちがいる。彼らに密着し、その奮闘ぶりを紹介しつつ今後のあり方を展望してみたい。
早朝の歌舞伎町の惨状
歌舞伎町周辺のごみ・資源の収集を担当する歌舞伎町清掃センターの職員の方々の1日は、路上飲みの缶・タバコの清掃から始まる。
同センターは大久保公園に面した場所にある。公園は夜から朝にかけて閉鎖されるが、その周辺に階段や段差があるため座りやすく路上飲みの絶好のスポットとなる。路上飲みをした人がごみを持ち帰るわけもなく、缶やタバコの吸い殻が散乱している。
常識的に考えて、自分たちで飲み食いしたものをその場に放置するというありえない行為なのだが、歌舞伎町では解放的な気分になるのか、ごみをその場に置き去っていく人が後を絶たない。



















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