テレワーク普及やクラウド化が進み、サイバー攻撃のリスクが拡大(写真:PIXTA)
AIの社会実装と「国策」の追い風を軸に、日本の産業界が新たな成長局面へ踏み出した。本特集では、2026年の主要35業界の動向を徹底予測する。
「DX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、効率が上がっている企業ほど危ないのではないか」
あるセキュリティー企業のトップは近年のサイバー攻撃増加をこう分析する。2025年もアサヒグループホールディングスにアスクル、大手生損保の業務委託先からの情報漏洩など、サイバー攻撃被害が耳目を集めた。
注目すべき2つのポイント
その中で注目すべきポイントが2つある。1つはクラウド環境をどう守るか、という点だ。
セキュリティー専業大手トレンドマイクロの岡本勝之・セキュリティエバンジェリストは、「攻撃される場所が変化しており、企業の社内ネットワークだけでなく、データセンター(プライベートクラウド)で稼働する基幹システムが狙われるパターンが大きな被害につながっている」と指摘する。
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