受験勉強は脳の持久戦。栄養が足りない子どもは受験に勝てない。では何を食べればいいか?

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「脳を動かす燃料は糖」と思われていることが多いが、それだけではない。どんなに糖をとっても、代謝を回す栄養素が足りなければ、脳は“エンジン不調”のままである。パフォーマンスを維持するために栄養補給はあなどれない。

栄養素の中でも最も重要なのは体を作る材料=たんぱく質だ。筋肉・血液・ホルモンなどもすべてたんぱく質からできている。

たんぱく質が不足すると、筋肉量が減り、集中力や気分の安定にも影響が出る。

たんぱく質は、成長期では体重1kgあたり1.2〜1.5g程度が目安。運動量が多い場合や筋肉を維持したい場合には2g近く必要になることもある。

お菓子やパンで手軽にカロリーを補っても、たんぱく質が足りなければ「代謝の材料切れ」を起こす。肉や魚、卵、大豆製品などを1日3食でしっかり取り入れたい。

集中力ややる気を支える神経伝達物質(ドーパミン、セロトニン、アセチルコリンなど)も、すべてたんぱく質(アミノ酸)から作られる。これらの合成にはビタミンB6・葉酸・鉄などの補酵素も必要だ。この栄養素のどれかが不足すれば、神経伝達物質が作られず、やる気も集中力も上がらない。

受験期に筋肉を落としてはならない理由

私たちが食事から取った炭水化物(糖質)は消化されてブドウ糖になり、血中に入り全身をめぐる。細胞はブドウ糖を取り込んでATPという物質を作り出す。人間はこれをエネルギーとして生命を維持している。

このとき血中に取り込まれたブドウ糖のことを血糖という。血糖の上下動は、集中力や気分の波と直結する。

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