「野菜を先に食べる健康法」に科学的根拠はあるか…実は日本でしか検証されていない謎ルール

ベジファーストの効果は「日本でのみ」検証されているそうです(写真:マハロ/PIXTA)
食事のとき「野菜を先に食べると血糖値が上がりにくい」という健康法を聞いたことがないでしょうか。ご飯やパンより先にサラダなどを食べるようにしている人もいるかもしれません。
ところが、「野菜を先に食べる健康法」は、海外ではあまり話題になっておらず、その効果は日本でのみ検証されているそうです。
膨大な研究結果などから効果的な食事を科学的に分析した書籍『予防医療の医師が教える 最小の努力で最大の効果を得る食事学』を上梓したハーバード大学医学部講師の濱谷陸太氏に、「野菜を先に食べる健康法」の真実を解説してもらいます。
「野菜を先に食べる健康法」とは
ベジファーストは日本国内で爆発的に流行った(流行っている)食事法です。まず野菜を食べその後に炭水化物などを食べることで、食後の血糖値上昇を防ぐ、というのがコンセプトです。
もし食べる順序を変えただけで何か健康効果があるなら、そんなにすごい話はありません。だって世界中の研究者がそもそも「何を食べるべきか」ということを数十年以上かけて研究しているのですから。それが実は「順序の問題にすぎない」ことが示されれば、凄まじい衝撃であるはずです。
私の知る限り、ベジファーストの効果は「日本でのみ」検証されています(※1)(※2)。これらの数篇の論文を読んでみると、食後血糖の上昇を抑える効果は一貫して認められています。ベジファーストを念頭に置いた食事指導により血糖の数値であるHbA1cが1%程度下がったという報告もあります(※3)。
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