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アメリカの「インフレ再燃」「長期金利上昇」に注意/移民減少が招くのはデフレかスタグフレーションか

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トランプ米大統領(左)の信任が厚く、FOMCメンバーに選ばれたスティーブン・ミランCEA委員長(無給休職中)(写真:Bloomberg)
トランプ大統領の移民政策厳格化で2026年はインフレ再燃に注意すべき——。10月、アメリカで専門家との情報交換を行った国際協力銀行外国審査部の小野田喬調査役が寄稿した。

「人口動態の変化によってデフレ圧力が生じる」「米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策は引き締め過ぎだ」——。筆者が出席した国際金融協会(IIF)の年次総会(10月16日)でのスティーブン・ミラン理事の主張は明快だった。

大幅利下げを求めるミラン氏の主張

2025年9月にトランプ大統領の指名で(上院承認を経て)FRB理事に就任して以降、FRBに利下げを求める大統領に呼応するかのようにミラン氏は利下げを主張している。直近の米連邦公開市場委員会(FOMC)の2会合(9月16〜17日、10月28〜29日開催)では、いずれも0.50%ポイントの利下げを主張し注目を浴びた(2会合とも0.25%ポイントの利下げが決定)。

利下げを求めるトランプ氏は、FRBのパウエル議長を批判する自身のSNS投稿で“our Country would be saving Trillions of Dollars in Interest Cost.”(「わが国は数兆ドルの利払い費を節約できる」)と述べており、利払い費削減が利下げの主な動機だと思われる。

しかし、トランプ氏の主張通り、需給ギャップやインフレの水準を無視して政策金利を引き下げてしまうと、インフレを引き起こすと同時に財政規律への疑義を生じさせ、タームプレミアム(償還期間の長さに応じた上乗せ金利)の上振れを通じて長期金利を押し上げうる。経済に悪影響を及ぼし、債務負担もかえって増えることになる。

利下げという主張はトランプ氏と同じでも、ハーバード大で経済学博士号を持つミラン氏は、インフレ調整の観点からの理論的な説明を提供している。

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