なぜ「SNSでの画像無断使用」が問題視されるのか リアルで接点がない相手と会ってしまう理由
旭川市の神居大橋で17歳の女子高生が殺害される事件が起きた。殺人の疑いで逮捕された内田梨瑚容疑者(21歳)たちに突き落とされ、溺死したとされる。報道によれば、トラブルのもととなったのがSNSの写真の無断使用であり、加害者と被害者にはそれまで接点がなかったと見られている。事件の背景にあるとされるSNSの使い方の問題について解説する。
「SNSの画像転載」が理由の殺人事件
「なぜ自分の画像をSNSに使われただけで殺人事件が起きる? さすがにそれで殺さないでしょう。しかもそれまで会ったことがなかったのにどうして」。この事件を耳にしたある40代男性は、こんな疑問を口にして混乱した様子だった。
SNSに使われたとされる写真は、まだ特定できていない。しかし、一般的に「他人の写真を勝手にSNSに転載する」のは嫌がられる行為だ。筆者は大学講座の100〜200名以上の受講生を対象に毎年アンケートを取っているが、「気にしない」という人は1、2名程度で、残りの人たちは「絶対に嫌」「許せない」と回答している。
どのような写真でも、知らない人に対して無断で転載されること、気に入らない写真が使われることを嫌がる人が多い。自分のプライバシーが侵されたとか、辱められたと感じるからだ。自分の情報は自分自身でコントロールしておきたいと思うものなのだ。
なお、他人の画像などの無断転載は嫌がられる傾向にある一方、Instagramでもリポストはできるし、TikTokなどには他人の動画をダウンロードして再投稿できる機能がある。
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