「自分の思い通りに過ごせる家がほしかった」…。50代で叶えた「自分ファースト」の住まい〜家族を支え続けた日々からたどり着いた私の選択

18坪の小さな家に、自分の好きとこだわりを詰め込みました(写真:『53歳からのシンプルモダンな暮らし』より)
53歳の時、自分だけが住む小さな家を建てた美容師のTajiさん。それは、ずっとあきらめていた夢を叶えるため、そして自分を優先する暮らしをするための決断でした。
「老後の家、おしゃれに暮らしたい」と願って進めた家づくりの様子をInstagramで発信したところ、シンプルモダンな暮らしが共感を呼び、フォロワー数が7万7000人に(9月初旬現在)。
「(自分だけの家を手に入れた今)自分の思い通りに過ごせる場所ができたことで、女性にとって自分が好きなものに囲まれ、満足のいく心安らぐ空間があるのはとても重要なことだと実感しました」というTajiさん。
家づくりと暮らしの様子を著書『53歳からのシンプルモダンな暮らし』より一部を抜粋し、2回にわたってご紹介します。本記事では自分だけの家を立てることになった経緯と決断の理由について。
自分の思い通りに過ごせる家がほしかった
18歳から6年間、祖母から続く美容室(以下、サロン)の3代目として修行に出ていました。ですが、美容師という仕事柄、拘束時間が長く、出産しても子育てをしていく自信がなく……。
そのため、妊娠を機に実家に戻り、母と働くことになったのです。それから3年くらい経ったころ、私が小学生のときに父が建てた、寒かった古い家を建て直すことに。
新しく建てた母屋には、私、夫、子どもふたりの4人に祖母や弟、母の7人で住んでいました。大きめの家なので、ローンの金額は平均よりも多かったと思います。
そのローンは、当初母と分担して払っていましたが、8年後の借り換えの際に全額私が負担することに。それから母は、修繕費なども私が負担するものだと思っているようでした。
母屋が完成して数年は、きれい好きな祖母のおかげで快適に過ごせました。ですが、祖母が施設に入ってからはトイレやお風呂、キッチンなど水回りがどんどん荒れていったのです。
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