108歳女性がずっと大切にしてきた「3つの心がけ」 誰とも争わなかったから平和な暮らしがある
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理容師歴94年、カミソリづかいの手捌きも華麗。世界最高齢の現役理容師に認定され108歳を迎えた、箱石シツイおばあちゃん(撮影:栗栖誠紀)
「人生100年時代」というフレーズが現実味を帯びてきている。そのために何をしたらいいのか? 世界最高齢現役理容師、108歳の箱石シツイさんの生き方にそのヒントがある。ひるまず・うらやましがらず・あらそわずの「三ず」が合言葉だと。書籍『108歳の現役理容師おばあちゃん ごきげん暮らしの知恵袋』より一部引用、再編集して紹介する。
母がくれた「三ず」のおかげで今の自分がある
母は、わたしが幼い頃から「人を恨まず・人を妬まず・人と争わず」と言って聞かせてくれました。口グセですね、いつも何かにつけて言っていましたよ。
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104歳の時には、東京五輪の聖火リレーのランナーにも選ばれ、息子さんと二人三脚で務めた。記念にもらったトーチはシツイさんの身長の半分以上! その重さに驚いたという(撮影:栗栖誠紀)
だから尋常小学校に上がってから、友だちとけんかをしたことがありません。奉公に出ていたときも、理容の修業中も人と争ったことはありません。争わないから、人から恨まれたことはなかったですし、恨んだこともありません。恨みの種は争いから作られます。母の口グセが身に染みていたから、今のわたしがあるのだと思います。
「三ず」……母は本当にいい言葉をくれました。
何十年も前のことですけど、「理容 ハコイシ」から2キロほど離れたところに床屋さんがありましてね。そこの店主はわたしと同世代の女性でした。お客さんがそのお店を通り越してうちに来るのが気に入らなくて、いろいろとね、しつこく嫌がらせをされました。わたしはじっと耐えて、何も言わず何もしませんでした。
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