がん患者の無再発生存率を上げる「運動」のやり方が明らかに――世界的に有名ながん学会と科学雑誌で同時に発表《医師が解説》

がん治療の効果を高める運動療法の内容が、明確になりました(写真;8x10/PIXTA)
ひと昔前までは、病気やけがの際は「とにかく安静にする」ことが大事とされていました。
しかし、過度な安静は筋力低下や生活の質の低下を招く可能性があるため、この考え方は近年では見直され、適度な活動や運動を取り入れることが推奨され始めています。特に、がんと運動との関連は最近注目されている分野の1つです。
明確なエビデンスはなかった?
そうはいっても、がん治療を専門とする医師の多くは手術や薬の専門家であり、運動法について詳しい教育は受けていません。
一部の医療機関では徐々に運動療法に力を入れ始めていますが、その多くは「運動するといいですよ」というアドバイスぐらいで、運動の意義や必要な量ついて、明確な根拠や方法が示されていませんでした。
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