「下着姿、撮らせてあげなよ」最悪の"いじめっ子"中学2年生女子に迫る「最恐の復讐者」の正体 『子供部屋同盟』6章③

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芥川賞作家✕東洋経済オンラインの「異色コラボ」連載小説!
「子供部屋おじさん」が、あなたの復讐、請け負います。
パワハラ、詐欺、痴漢冤罪(えんざい)、書店万引き――。裁かれぬ現代社会の悪を、人知れず断罪する者たちがいた。ダークウェブに潜む謎の復讐代行組織「子供部屋同盟」。
社会から疎外された「子供部屋おじさん」たちが、その特異なスキルを武器に、歪んだ正義を執行する。
芥川賞作家・高橋弘希が放つ痛快無比の世直しエンタメ『子供部屋同盟』より、第6章を6日に分けて毎日お届けします(今回は3日目)。

体育の授業の後、木村が話しかけてくる

その日、四時間目の体育の授業は跳び箱だった。体育館に何枚かマットを敷いて、生徒は順番に跳び箱を跳んでいく。授業の終了を告げるチャイムが鳴り、皆はぞろぞろと教室へ戻っていく。

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第六班は片づけと掃除を担当していた。第六班のもう一人の女子の吉田さんはインフルエンザで欠席していて、だからあの放課後と同じ面子が体育館に残っていた。

すでに跳び箱とロイター板は片づけ終えて、奈央はモップで床を拭いていた。一枚のマットが、未だ体育館のフロアに敷かれたままになっている。

と、木村がこちらを見て、優しげな声で言う。

「ねぇ、楠木さんって、側転できる?」

側転は、奈央が唯一得意とする体操だった。前転と後転は不格好で、倒立はすぐにバランスを崩す。

奈央は警戒しつつも、マットの上で側転をしてみせる。

「すごい上手! わたしって側転できないんだよね」

今度は木村がマットで側転を試みる。斜め方向へ回転して、不格好に尻もちをついた。

次ページ「お手本を見せて」という木村の頼みに奈央は…
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