「下着姿、撮らせてあげなよ」最悪の"いじめっ子"中学2年生女子に迫る「最恐の復讐者」の正体 『子供部屋同盟』6章①

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芥川賞作家✕東洋経済オンラインの「異色コラボ」連載小説!
「子供部屋おじさん」が、あなたの復讐、請け負います。
パワハラ、詐欺、痴漢冤罪(えんざい)、書店万引き――。裁かれぬ現代社会の悪を、人知れず断罪する者たちがいた。ダークウェブに潜む謎の復讐代行組織「子供部屋同盟」。
社会から疎外された「子供部屋おじさん」たちが、その特異なスキルを武器に、歪んだ正義を執行する。
芥川賞作家・高橋弘希が放つ痛快無比の世直しエンタメ『子供部屋同盟』より、第6章を6日に分けて毎日お届けします(今回は1日目)。

人殺しをしてくれる誰かがいてくれればいい

楠木奈央(くすのきなお)は、折り畳み式ナイフを見つめながら思う。わたしが生き残るためには、わたしが死ぬか、木村明美(あけみ)を殺すしかない。

子供部屋同盟
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生き残るために死ぬというのは、へんな表現だと思う。でも生き残るために死ななければいけないという状況を、奈央は知っている。

奈央はナイフの柄を握り締めてみる。でもナイフの刃先が人間の皮膚を裂いて血が噴き出す光景を想像すると、手の平はゆるゆるになっていく。

わたしの代わりに、人殺しをしてくれる誰かがいてくれればいいと思う。アニメや漫画に登場するヒーローが、わたしにもいてくれればいいと思う。

そんな折に、奈央は押し入れで見つけたDELLの14インチの黒いノートパソコンで、あるサイトへ辿り着いたのだ。

通信部と記されたチャットルームへ入ると、ジョン・万次郎なる人物がオンラインになった。

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