がん患者になった医師が教える「余命宣告」の意味 体力が低下しつつ、がんが進行したらどうなるのか

手術後や治療などで体力は劇的に低下する
私が甲状腺がんの手術で1週間近く入院することになったとき、仕事への影響はできるだけ最小限にしたいと考えていました。
それには、退院後すぐに仕事へ復帰する必要がありました。外来診察などは座ってできる仕事なので、なんとかなるのではないかと楽観的に考えていたのです。
ただ、いざ復帰してみると、以前の自分とは大違い。長く話しているだけで疲れてきて、歩いての通勤すらつらく感じてしまい、夜はただひたすら寝て過ごすことになりました。明らかに治療を通じて、体力が低下してしまっていたのです。最終的には身体が持たず、お休みをいただく羽目になり、かえって同僚たちに迷惑をかけてしまいました。
がん治療、そしてがんの進行は、身体から体力を奪います。がん治療は正常な細胞にも影響を及ぼしますし、進行してくるとがん細胞が身体のエネルギーを浪費するのです。
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