「昨年96敗」ヤクルト小川監督が語る反省点

球団史上ワーストの成績を経て、何を思う?

――宮本さんの招聘は、ヤクルトに「厳しさを注入すること」を目的とした部分もあると思うのですが、ヤクルト特有の「ファミリー球団」ならではの長所と「厳しさ」のバランスについてはどのようにお考えですか?

小川:考え方はいろいろあるとは思うんですけど、「厳しさ」だけではダメだと思います。宮本だけではなく、今季から就任した河田雄祐外野守備走塁コーチ、石井琢朗打撃コーチについても同じです。本当に「いいコーチに恵まれたな」と手応えを感じていますけど、彼らとともに、厳しさと自主性を尊重する部分のバランスをきちんととるつもりです。

厳しさと自主性のバランス

――そのために、監督としてはどのようなことを意識されますか?

(写真:アルファポリス編集部)

小川:僕が一番気を遣わなければいけないのは、まさに厳しさと自主性のバランスだと思っています。もしも、コーチたちの「厳しさ」が逆の方に突っ走ってしまったらよくないなと思っているので、一歩引きながらも、その部分は目を光らせて、ときには「ストップ」をかける必要もあるのかもしれないと思っています。

――「逆の方」というのは、「厳しさ」が行き過ぎてしまって逆効果になる、という意味ですか?

小川:そうです。コーチと選手とのやり取りの間で、うまく舵取りをするのが僕の役目だと考えています。そのためには、前回監督を務めていたとき(11~14年)と比べて、選手たちとは距離を置くつもりです。コーチが厳しく接しているのに、僕が優しく接するのはちょっと違うと思うので……。

――子育てでよく見られるケースですが、母親が厳しく接しているのに、父親がいい顔を見せようとして甘やかしてしまい、何も効果が得られない。そんな事態に陥りかねない?

小川:はい、ただ、僕まで一緒になって厳しさを押し出すのは「どうかな?」と思いますし、選手も逃げ場がなくなってしまうので……。ここは客観性とバランスを大切にして、一歩引いて見守りたいです。宮本に「厳しさ」を託している以上は、それが僕の仕事だと思っています。宮本には、彼の持ち味を存分に発揮してもらいたいので、彼が自由にできるようにしていくつもりです。

――次回は、さまざまな課題を克服するために「春季キャンプで取り組んだこと」、「開幕を迎えて意識していること」などを伺いたいと思います。

小川:わかりました。次回もよろしくお願いいたします。

(インタビュアー:長谷川晶一)

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