ホークスとスワローズ、親会社の意外な評価 その株価はいったい何を示しているのか
プロ野球の日本一を争う「SMBC日本シリーズ2015」。今シーズンのセ・リーグ覇者ヤクルトスワローズとパ・リーグ王者のソフトバンクホークスが今日10月28日、第4戦でぶつかり合う。きのう27日はヤクルトが日本シリーズで14年ぶりとなる勝利を挙げ、これまでの戦跡はスワローズ1勝、ホークス2勝。ホークスが先行しているものの、先に4勝を挙げたほうが日本一になるというルールを考えれば、まだまだ互角の戦いだ。
この両球団の親会社である、ヤクルト本社とソフトバンクグループはともに一般の投資家でも株式の売り買いができる上場企業だ。需給に応じて株価が変動し、業績や財務内容など企業の中身もかなり情報開示している。日本一を争うプロ野球チームを持つ、この2社の企業としての評価や実力はいかほどの差があるのだろうか。徹底比較してみよう。
徹底比較! 2社の実力とは?
まずは株価から見てみよう。10月27日時点の終値は、ヤクルトが6390円、ソフトバンクが6602円と、両社の株価は一見すると拮抗しているように見える。ただ、上場企業の価値を株価の大小だけで判断しようとすると見誤る。
株価はあくまで発行済み株式数の1株1株に付けられた価格。株価と発行済み株式数を掛け合わせた「時価総額」という考え方を忘れてはいけない。時価総額とは株主が考える企業の値段であり、収益力の高い会社や現金を多く保有する会社、将来の成長性が高い会社ほど高くなる傾向がある。時価総額こそが投資家からつけられた企業価値そのものだ。
ヤクルトとソフトバンクの時価総額を比較してみよう。
6390円×1億7591万0218株(2015年6月末の発行済み株式数)
ソフトバンクの時価総額
6602円×12億0066万0365株(同)
ソフトバンクの時価総額はヤクルトの時価総額の約7倍という計算結果になる。
日本シリーズはソフトバンク優勢で進んでいるが、時価総額で見ると、企業価値としてのソフトバンクもヤクルトを圧倒しているようにもみえる。
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