レッドソックス上原が絶対に譲れないこと 骨折しても"雑草魂"は健在だった

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
打球を右前腕で止め、顔をしかめる上原投手。このあと右手首の骨折が判明した(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

上原を襲った「8月の悪夢」

ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイパークは、メジャー・リーグでもっともチケットの入手が困難なスタジアムといわれている。

筆者がヤンキース、ドジャースなどと並ぶこの名門球団を久しぶりに訪れたのは、先月の8月のことだ。ロッカールームに続く通路には、2013年のワールド・シリーズでチャンピオンになった写真が並んでいる。そのなかでもっとも目立っているのが、最終戦をクローザーとして締めくくって、右手を突き上げる上原浩治の姿だ。

2013年、レッドソックスが地元でワールド・シリーズを制覇するのは実に95年ぶりだった。上原が「世界一」の栄光を手に入れた瞬間をながめながら、日本人として誇らしく思ったものだ。

その上原に悪夢が起きたのは8月7日(日本時間8日)のタイガース戦だ。7-2の9回1死満塁の場面で登板。イグレシアスを空振り三振にとった直後だ。

最後の打者キンズラーの痛烈なピッチャー返しの打球を右前腕で止め、一塁でアウトにして試合終了。そのままうずくまったが、精密検査の結果、右手首骨折の診断を下された。

次ページなぜ上原は打球に手を出したのか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事