早実・清宮の言葉は、なぜ人の心にささるのか

「スケール感がある」だけでは分析が足りない

1塁ベース上も絵になる清宮。立派な体格に胸の「WASEDA」も映える(写真:日刊スポーツ/アフロ)

高校野球100年というレジェンドイヤーに、彗星のごとく出たスーパースター。ちょっとできすぎではないか。早稲田実業の高校1年生、清宮幸太郎が大ブームを巻き起こしている。

スケール感だけでなく、「絶妙なバランス感覚」がある

身長は184センチ、体重は97キロだが、明らかに従来の規格には収まらない体躯にパワー。そんな規格外な選手は、どこかアンバランスな部分を持っているのだろうと思いきや、言動も含めて一切隙がない。自分の高校1年生のころと重ね合わせて「どうやったらこれだけの立ち振る舞いやオーラを出せるのか…」と思った読者も多いはずだ。

彼から発せられる言動には、もちろんスケールの大きさを感じる。だがそれだけでない。野球に対する姿勢や、先輩との上下関係、社会とのかかわり方などを評するときにわかるのだが、「絶妙なバランス感覚」があるのだ。

「プロで活躍されている方は1年夏から甲子園で大活躍された。出ると出ないとでは大違い。この試合に人生が懸かっていた」

西東京大会、東海大菅生高校との決勝戦でみせた、8回の8得点の大逆転での甲子園出場決定。「持っている?いやいや、先輩の皆さんはすごく練習している。運ではなく、実力で勝ったと思います」と続けた。

高校入学から4カ月。「新たな環境で、先輩についていくのが精一杯…」という高校1年生像は当てはまらない。言葉には、先輩、チームの力を信じる思いと自ら限界を設けない姿勢とプライド、そして歴史をも受け入れる覚悟が、短いフレーズの中にちりばめられていた。

ラグビーのヤマハ発動機の監督を務める清宮克幸氏を父に持つ。一流のDNAはもちろん、世界で戦う人間のメンタリティーを幼少期から学んできた。克幸氏からは「決まりきったことを言うな」としつけられてきたという。

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