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チケットが売れない大阪万博、痛恨の「電通不在」。日本維新の会と自民党の不協和音も

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報道関係者が並ぶ電通本社ビルの様子
2022年11月25日、東京五輪談合事件で東京地検特捜部と公正取引委員会は電通本社ビルに家宅捜索に入った(写真:時事)

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大阪・関西万博が開幕する。2030年にはIR(統合型リゾート)が開業。都市再開発も盛り上がりを見せている。55年前の大阪万博をピークに産業基盤が細ってきた関西経済は、かつての勢いを取り戻せるのか。本特集では関西経済界の最前線に迫った。

「入場券の販売が低迷している要因を、協会は『(万博の)中身がわからないから』などと分析しているが、つまるところ『機運醸成に失敗したから』。最大の原因は、準備段階で、(万博の)運営から『電通』が抜けてしまったことだ」

そう明かすのは「2025年日本国際博覧会協会」(万博協会)の関係者だ。関係者が続ける。

「過去の万博では、いずれも招致から電通が関わり、招致に成功した段階で、協会に社員を出向させ、機運醸成はもちろん、パビリオンの建設からチケットの販売まで、電通がすべてを仕切った。しかし今回の万博では、その電通を欠いたまま準備が進められた」

ノウハウを持っていたのは電通だけ

電通は、1970年の「大阪万博」(70年万博)で招致段階から政府に協力。万博協会が発足すると、社員を出向させた。これ以降、国内で開催される博覧会の運営事務局には電通をはじめ広告代理店の社員が出向するというシステムが確立された。

70年万博の成功で国際博のパイオニアとなった電通は、その5年後に開かれた「沖縄国際海洋博覧会」(沖縄海洋博)で運営全般に関わり、開会式からフィナーレまで、すべての主要イベントを取り仕切った。さらにその10年後の「国際科学技術博覧会」(つくば万博)では、出展パビリオン28館のうち18館を受注。「電通万博」と呼ばれた。

そして、05年に開かれた愛知万博は、地元企業で電通の有力顧客でもあるトヨタ自動車が開催と成功に総力を挙げたことから「トヨタ万博」とも呼ばれたが、電通も招致段階から深く関わっていた。再び、協会関係者が語る。

「ご承知のとおり、協会は、政府や大阪府・市、民間企業からの出向者からなる寄せ集め組織。過去に国内外の万博を経験し、その運営ノウハウや知見を持っていたのは電通だけだった。にもかかわらず、その電通が『オリンピック事件』を機に協会から撤退してしまった。その影響が機運醸成だけでなく、運営全体に及んだ」

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