新入社員は「就活スーツ」で出社してはダメだ 社会人は、何をどう着こなすべきなのか?

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スーツの素材は、やはりウール100%のものを選びたい。ウールは湿気を帯びれば縮むし、乾燥すれば伸びる。あたかも呼吸をするかのように、環境によってカタチを変えるわけだ。このウールの特性が、温度や湿度の変化に対応して、つねに快適な着心地を提供してくれる、スーツの特徴でありメリットの1つといえるからだ。

実際の生地は、織りや重さ、繊維の細さ、あるいはブランド名などを含めて、途方もないほど種類がある。しかしスーツ初心者ならば、今回そこはあえてスルー。むしろ目を向けたいのは、「スリーシーズン」、または「テンマンス」などといわれる、ほぼ通年着られる程よい軽さの生地を選ぶことだ。

言うまでもなく、スリーシーズンは「春夏秋」または「秋冬春」の3つの季節にわたって着られるもの。テンマンスも文字どおり、盛夏の7~8月ごろを除いた「10カ月」の間、着るのに適している、という意味だ。

「本来、夏場を中心にした春夏秋のスリーシーズンで着られる薄手のスーツを3着。さらに冬場を中心にして着られる厚手のスーツを3着くらい持つのがベター。けれど、新入社員の方が最初に3着買うならば、ほぼオールシーズンで着られるテンマンスの生地を選ぶのがいいかもしれません。予算の面もありますが、今はもう5月からクールビズファッションになる会社も多いですからね」(吉田さん)

購入時、店員に「スリーシーズン着られるもの」「春から着て、できるかぎりの期間着られるものを」などと相談すれば、選んでくれるはずだ。また裏地に関しては、長いシーズンを着るという意味で、まずは「背抜き」と呼ばれる上半分にしか裏地がないものを選ぶのがいいだろう。夏場でもジャケット着用が不可欠な職種である場合は、盛夏用のスーツも考えたい。ただし、生地があまりに薄すぎて、向こう側が透けるようなジャケットは、少しみっともないので避けたほうがいい。

シャツの枚数は「週5日分」あると安心

シャツは最低5枚は持っておきたい。スーツと違い、着る度に洗濯が欠かせないもの。週5日のウイークデーに着回せるだけの枚数は欲しいからだ。

「毎日洗濯するなら3枚くらいでもいいのでは?」と思われるかもしれないが、甘い。洗濯するのが面倒な日や、雨の日などが重なると、ローテーションが崩れる。最悪でも週末にまとめて洗濯あるいはクリーニングに出せるだけの枚数を持っておくのが正解だ。

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