知識を結びつける力の養成が求められる。
加藤エルテス 聡志(以下、加藤):私事で恐縮ですが、先月までシリコンバレーに子会社をつくりに行っていて、向こうのジョブフェア(就職説明会)に出る機会があったんです。そこで出会ったエンジニアにプロフィールカードのようなものを見せてもらうと、卒業した大学名は書いてなくて、UCバークレーやスタンフォードのショートプログラムで選択したコースや成績を書いていて驚きました。Hadoopと分散処理技術のコースでAでした、PythonプログラミングコースでA+でした、という具合です。それだけでも日本とは違うものを感じました。
山内 祐平(以下、山内):学歴ではなく、「学習歴」が問われる社会にシフトしつつあるということでしょう。私が担当しているMOOC(大規模公開オンライン講座)の学習プログラムも成績が付き、その講座の修了証をLinkedinに貼り付けられるようになっています。最近は転職に利用されるケースも増えてきているようです。
どの大学を卒業したかではなく、具体的に何ができるようになったのかについて、学習内容と成績から推定する「パフォーマンスベース」の評価に徐々にシフトしつつあると感じます。大学を卒業すること自体が本来の目的ではなかったはずですので、この変化はよいことだと思います。
加藤:同感です。「大学も学部も聞かれない」という話も聞きました。
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