「子どもの潜在力を引き出す親」はここが違う

やる気を出させる秘訣は環境のデザイン

国立教育政策研究所 初等中等教育研究部 総括研究官の白水始氏
子どもには想像以上の可能性がある。その潜在能力を開花させてあげるのが親の役割だが、どうやればいいのだろうか。今回の対談では国立教育政策研究所 初等中等教育研究部 総括研究官の白水始(しろうずはじめ)氏に聞いた。

子どもを評価する軸はひとつじゃない

加藤エルテス 聡志(以下、加藤):本日は学びのあり方の現在と未来について、お伺いしたいと思います。まず、子どものポテンシャルを引き出すうえで、現在、日本で何が課題になっているのでしょうか。

白水始(以下、白水):やはり親や大人が子どもとのコミュニケーションの方法を考えていく必要があると思います。たとえば評価方法ひとつを取ってもいろいろある訳で、「これが正解だ」という押し付けは子どもを型にはめるので避けなければなりません。米国の例を紹介すると、東海岸では、個々人のレベルに合わせて評価方法もカスタマイズできたらいい、という話が進んでいます。正解はあるけどその正解にいたるペースが各々違うから生徒個人ごとにカスタマイズして、みんなに確実に100点を取らせようというのが東海岸のモデルです。

加藤:ゴールは同一のものでも、それまでに至る速度を子ども一人一人に合わせて変えていこうという考え方ですね。

白水:ええ。対照的に西海岸では、100点の正解はあったとしても、それはひとつの軸に過ぎなくて、人間はもっといろんな軸で考えられるべきだという考え方をします。今日見えた正解も明日変わっているかもしれない。違うペース、違うアプローチで学ぶ子どもたちを一緒に合わせてインタラクティブした方がいいのではないかというのが西海岸のモデルです。

加藤:西海岸のほうが知性を多面的に捉えているように見えますね。そもそも金太郎飴方式で典型的な「良い子」を育てようと思っていない印象を受けます。

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