「女を追いかけていくらしい」朝ドラ・やなせたかし、上京して副業で稼ぐもユウウツな訳
辞職時に「女を追いかけていくらしい」という噂も
戦後、高知新聞社に就職したやなせたかしは、職場で生涯の伴侶となる小松暢(のぶ)と出会う。東京への取材旅行をきっかけに2人の距離は縮まり、やがて交際がスタート。だが、暢のこんな言葉によって、すぐに遠距離恋愛になることとなった。
「私、先に上京して、やなせさんを待っているわ」
暢が高知新聞社を辞職して上京したのには、理由がある。高知県から選出された知り合いの代議士から「東京で秘書をしてほしい」と頼まれたのだ。演説原稿を口述で作成するのに、暢が得意とした速記の技術はもってこいだったらしい。
また、暢はやなせの「このまま高知県でくすぶっていたくはない」という思いをよく理解しており、後押しをしようとも思ったのだろう。暢の上京によって、やなせも東京に行くことを決意した。
しかし、入社してわずか1年足らずで辞めるやなせに、上層部は不満を持ったらしい。どこから聞いたのか「女を追いかけていくらしい」という噂まで職場で広がった。


















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