先ほど筋トレは万人にとって必要なものだと言いましたが、なぜなのか簡単にご説明いたしましょう。
加齢で年0.5~1.0%ずつ減る筋肉
まず、筋肉は体を動かすエンジン、つまり「運動装置」であり、平衡性(バランス)、敏捷性などとも深く関わる重要な組織です。
筋肉は20歳頃をピークに年に0.5~1.0%ずつ減っていくので、放っておけば確実に体力が低下し、階段昇降や家事などの動作で疲れを感じやすくなります。揺れる電車内で安定して立つことが難しくなったり、平地や坂道での歩行の速度が落ちたりと、日常生活で不具合が生じます。
筋肉はまた、寝ている間も脂肪や糖を燃焼して、体温を生み出す「発熱装置」でもあります。
加齢に伴って筋肉が減ると体が省エネモードになり、食事量が変わらなくても脂肪や糖が蓄積していきます。その結果、筋肉が減って体脂肪が増えて体型が崩れるだけでなく、高脂血症や高血糖を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病を発症するリスクが高まります。
加齢に伴う筋肉の減少を食い止め、失ったぶんを取り戻して若返るためには、筋力トレで筋肉を刺激し、筋肥大を促すことが欠かせません(筋トレのやり方を解説した関連記事はこちら:まずは週1回でOK!「挫折しない」筋トレの始め方)。
ですが、いくら筋トレをしても、それだけで筋肉を増やすことはできません。
筋トレで筋肉が強い刺激を受けると、そこに小さな損傷と炎症が起こりますが、その回復過程で筋肉の原材料となるアミノ酸が必要になるからです(※外部配信先では図を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
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アミノ酸の大もとはタンパク質、英語でいえばプロテインですから、プロテインも筋肉の維持・回復に不可欠なのです。
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