脂肪燃焼を促す、血管を丈夫にする、がん予防、シミの原因を分解…注目の筋肉成分「マイオカイン」がもたらす全身へのすごい健康効果

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筋トレする男性
近年、「筋肉」には身体を動かすこと以外にもさまざまな働きがあることが続々と明らかになっています(写真:Lyo/PIXTA)
健康意識の高まりとともに筋肉への注目が集まっている。京都府立大学で筋肉の研究を進める青井渉氏が、人間にとって筋肉がいかに重要か、医学、栄養学、スポーツ科学の見地から解説する。筋肉はいかに“すごい”のか、そして今注目される筋肉の分泌物質「マイオカイン」とは――。
(青井渉著『筋肉はすごい』から一部抜粋して、ご紹介します)

糖と脂肪を燃やす

筋肉は、単にスポーツや身体活動を支えるだけではありません。血液にある脂肪や糖を取り込んで燃焼する「代謝臓器」としての働きがあります。

先の通り、そもそも筋肉を動かすためには燃料が必要で、血液中にある糖と脂肪がその燃料となります。例えば、血液中の糖と脂肪が枯渇してしまうと、筋肉はエネルギーを作ることができず、身体を動かすことができなくなります。

一方、筋肉の代謝能力が弱ると、肥満の原因にもなります。食べすぎによって大量に糖や脂肪が体内に入ってくると、筋肉で消費しきれないためです。

余った糖や脂肪は、最終的に体脂肪として蓄積し、やがて肥満になります。また、それほど食べていなくても、座りっぱなしで筋肉を動かしていないと、糖や脂肪は筋肉で使われず、やはり体脂肪として蓄えられてしまいます。

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