ミドルエイジが歳を重ねることに不安を感じたら モヤモヤした日常の"からまり"をどうほぐすか

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発達心理学者エリクソンが、壮年期の発達段階として、アラフォー・アラフィフは、これまでは受け取る側であったが、これ以降は他者に渡していくことで発達するよと提唱している。

この壮年期を上手く乗り越えていくには、次の世代を育て、自分が得てきたものを渡すことだと言う。

押しつけではなく、上手く渡す、譲る。それによって、ケアという新たな力を身につける。今までとはゲームのやり方が変わる。少しずつ、自分の在り方のスタンスを変える時期が来ているのだ。

これまでとは違う成長が待っている。このことに気がつかないと停滞し、頑固になったり、自分の人生を悲観してしまったりするらしい。

「得る」から「渡す」へ

なるほどなあ、である。思考の新陳代謝。新しい環境や時代に頑張って適応しなくてもいい。もっとも簡単な方法は、自分の行動スタンスを変えること。得るから〝渡す〟へ視点と意識を変えてみる。

適応するために何かをプラスオンしなくちゃ(知識、スキル、人づき合いなど)ではなく、自分が他人に渡せるもの(知識、時間、人の縁)を整理し、少しずつ渡していく。

例えば、PTAや町内会など、近年嫌がられる活動を、あえて引き受ける。ずっとやっている役職を譲る。「私が!」ではなく、若年層や周りを主役にするお手伝いをする。

『親切は脳に効く』(サンマーク出版)という本によれば、親切な行動=利他行動(自分でコストを払って他者の利益を優先する)は、脳に良い影響があるという。

他者のために何かをすると、脳から、俗に幸せホルモンと呼ばれる、ドーパミンやセロトニン、オキシトシンが分泌される。これらのホルモンは、心臓や血管を守り、気分を安定させ、老化を遅らせると言われている。

注射して打ちたい!という人が多そうだが、人に親切にするだけで勝手に自分の脳から出てくれるわけだから、コストゼロだ。お得なアンチエイジグ。

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