また、はずしてはいけない質問は「あなたはどうしたいか」ということです。何に困っているのか、何を解決したいのか、感情論ではなくて、具体的にどうしたいのか意向を聞くことが、最終的な解決になります。
話を聞いてほしいだけなら、不満を聞いてあげればいいですし、何かを希望するのであれば、こちらもそれなりの情報開示や裏取りも行わなければなりません。
相手がどうしてほしいのか、知ることがクレーム対応に一番大切なことです。
理不尽なクレーマーには
クレームの電話の中には理不尽なものもあります。私が電話相談業務に携わっていたとき、相手が理不尽なことを言い、ただ感情をぶつけているだけだと感じたら、思う存分吐き出してもらうことにしていました。
ただ、まともに聞いているとこちらのメンタルが疲弊するので、基本的には受け流しです。「ええ」とか「はい」くらいはたまに言いますが、基本的にこちらからは何も言いません。すると、そのうちに気持ちの整理ができるのか、落ち着かれることが多かったように思います。
ただ、相手が取引先やお客様だと受け流すだけではすみません。あまりに理不尽な場合は、「恐れ入ります。電波の調子が悪くてお声がとどかないようなので、一度切らせていただきますね」と言って切ってもいいと思います。
クレームがエスカレートした場合、相手も自分も一度リセットすることが大切です。向こうもヒートアップして、ふり上げたこぶしをどうしていいかわからなくなっているので、いったんリセットする機会を作ります。
これは対面の場合ですが、相手がエスカレートしたときは、部屋を替えるのが第一選択になります。「きちんとお話をおうかがいしたいので、別のお部屋をご用意いたします。もうしわけありませんが、そちらに移っていただけますでしょうか」と言って場所を替えると、たいていトーンダウンします。
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