クレーム電話には「笑顔」が防御となる納得理由 怒りの感情に「同調」することをまず避ける

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取引先や上司など、簡単に切れない相手で、しかもあまりに理不尽だったら、社内のコンプライアンスルームに相談してみましょう。そういう部署がない会社なら、労働基準監督署など外部の機関に相談するのがおすすめです。直接的な解決に結びつかなくても、相談したという事実があとで生きてきます。

笑顔で電話に出るとクレームを言われにくい

意外だと思われるかもしれませんが、電話でも笑顔で応対している人はクレームを言われにくい傾向があります。

電話では顔が見えませんが、なぜか笑顔で話したほうが相手からの印象がよくなるのです。「笑声(えごえ)」という造語があり、コールセンターなどではよく使われます。にっこりすると声の表情が変わるというのです。

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私も経験上、声には表情があると思っています。笑顔をつくることで声が明るくなったり、やわらかくなったりします。心の中は笑顔でなくても、とりあえず笑顔をつくってみる。すると、声の印象が変わります。

最初は引きつった笑顔でもかまいませんから、笑顔で電話に出るよう心がけましょう。そうすると、なぜかクレームが減ったり、相手の怒りがトーンダウンしたりするのです。

お店で商品を買うときも、ムスッとしている店員さんより、笑顔の店員さんのほうが買いやすいのと似ています。店員さんが心から笑っているのでなくても、そちらから買ってしまうことを思い出してみましょう。

一方的な攻撃を防ぐのは難しい面もありますが、是非とも自らをガードする術を身につけていただければと思います。

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大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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