元銀行員の僧侶が解説、ビジネスパーソンの悩みに寄り添う『歎異抄』。700年前の仏教書に散りばめられた「生きるヒント」

仏教での「他力本願」、本来の意味
私は、前記事でもお伝えしたように、銀行員を21年、経営コンサルタントとして15年働きながら、50歳のときに得度(とくど)をして法名(ほうみょう)を得て、僧侶となりました。
その後、ご縁があって2015年7月には築地本願寺の改革を担う僧侶のトップとして、代表役員宗務長(しゅうむちょう)に任命されました。築地本願寺に赴任し、多くの改革を進めることになったのです。
境内にカフェをオープンしたり、ヨガの教室やコンサートを開いたり、オンライン法要を始めたり。拙著『築地本願寺の経営学』にも書きましたが、「開かれたお寺」を目指してさまざまな改革を手がけてきました。
このようにビジネスパーソンとして生きてきた背景があるからでしょうか。『歎異抄』について、ビジネスパーソンに解説をする機会に数多く恵まれました。
そのときに、歎異抄や浄土真宗はおろか、仏教についてもあまり詳しくないビジネスパーソンにも伝わるようにお話ししてきた経験がたくさんあります。
たとえば「悪人正機」「他力本願」「絶対他力」の考えは、現代のビジネスパーソンにも大きな学びを与えてくれるものです。
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