パンもパスタも“小腸”の大敵に? グルテンが引き起こす、体の「サビつき」と「炎症」の真実

小麦を食べ続けると、「小腸」のトラブルを引き起こします(写真:freeangle/PIXTA)
パン、ピザ、パスタ、うどん、ラーメン、そうめん、クッキー、ドーナツなど、小麦由来のグルテンを含む食べ物は私たちの身の回りにあふれています。もし、そのグルテンが知らぬうちに体にダメージを与えているとしたら……。本稿では『腸の不調がなくなる「小麦」の抜き方』より一部抜粋のうえ、グルテンが体に与える悪影響を解説します。
小麦は「小腸」の大敵だった!
小麦に含まれるたんぱく質にグルテンがあります。グルテンのいちばんの問題は、「小腸」のトラブルを引き起こすことです。
①腸粘膜の炎症を引き起こす
なぜ、グルテンが腸の粘膜を荒らすのでしょうか。それはグルテンのアミノ酸の配列が関係しています。
グルテンをつくるのは、グリアジンやグルテニン以外にも、セカリン、ホルデインなどがあり、これらはすべてペプチドの一種です。通常、たんぱく質はペプチドという鎖のようにつながった分子に分解され、消化酵素によって消化され、アミノ酸となって小腸で吸収されます。
ところが、グリアジンやグルテニン、セカリン、ホルデインといったペプチドは抵抗性が強く、分解されにくい構造をしているため、消化されないまま小腸に到達し、その場に残ってしまうのです。
健康な腸であれば、腸の粘膜が丈夫なため、これらのペプチドが有害になることはありません。ただ、もともと腸の粘膜が弱かったり、腸内環境が悪かったりした場合、これらのペプチドが腸の粘膜に入り込んで炎症を引き起こし、悪さをします。
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