生成AI「使い手」の能力で大きな差が生まれる必然 AIで「人間は何もしなくていい」はあり得ない
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AIの利用が進む昨今、ビジネス思考の基盤ともいえるロジカルシンキング(論理的思考)の必要性がますます高まっています。そこで本記事では、デロイト トーマツ コンサルティングで社員の人材開発に携わる望月安迪氏の著書『シン・ロジカルシンキング』から一部を抜粋、再編集し、生成AI時代に求められる考え方やスキルについて考えます。
生成AIの時代こそ「考える力」が欠かせない
生成AIの時代に人間が考える力をアップデートする必要はあるのか?と思うかもしれない。
生成AIとは、人間がプロンプトと呼ばれる指示文を入力し、そこからAIが回答を出力してくれるというものだ。ChatGPTやClaudeをはじめとした生成AIが指示に対して即座に回答を生成するのを見ると、そう思えてしまうのも無理はない。
しかし、事実は逆だ。生成AIがさらに発展していく中であっても、使い手である人間側の考える力がボトルネックになり、次のような5つの問題が人間側に残ってくる。
① そもそも、どんな指示・問いをAIに与えればいいかわからない(指示不全)
② 指示文が粗雑になり、AIが生成するアウトプットの品質も悪くなる(品質劣化)
③ AIが提示した選択肢が正しいかどうかを自分で判定できない(判定不能)
④ (結果として)AIの提案に対して修正・改善・深掘りの介入ができない(介入不能)
⑤ アウトプット内容を自分で説明できず、責任を持って利用することもできない(利用不能)
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